「放課に机つっといて」「B紙買ってきて」「鍵かっといてね」——名古屋人には日常会話、県外の人には暗号。実は名古屋・愛知には、地元民が標準語だと信じて疑わない「隠れ名古屋弁」がたくさんあります。上京して初めて通じないことに気づき、衝撃を受けた経験のある人も多いはず。この記事では、「標準語だと思ってた名古屋弁」12選を、意味・使用例・標準語訳つきで紹介します。名古屋人は共感必至、県外の人は名古屋人との会話の予習にどうぞ。

この記事のポイント

  • 「放課」「B紙」「机をつる」「鍵をかう」——名古屋人が標準語だと思い込んでいる方言12選を、意味と標準語訳つきで解説します。
  • 学校で使う言葉ほど要注意。子どもの頃から学校で普通に使っていた言葉こそ、実は名古屋ローカルだったというパターンが多発します。
  • 「でら」「〜だもんで」など現役バリバリの名古屋弁も紹介。名古屋人チェックや県外の方の予習にお役立てください。

【学校生活編】上京して通じずに驚くNo.1ゾーン

1. 放課【ほうか】=授業と授業の間の休み時間

名古屋の学校では、休み時間のことを「放課」と呼びます。「20分放課」「昼放課」は名古屋の小学生の共通語。ところが標準語で「放課後」といえば授業がすべて終わった後のこと。県外で「次の放課さ〜」と言うと、「え、もう帰るの?」と大混乱が起きます。名古屋弁と気づかず使っている代表格です。

2. B紙【びーし】=模造紙

学校の発表でおなじみの大きな紙。標準語では「模造紙」ですが、名古屋・愛知では「B紙」一択。サイズがB1判に近いことに由来するといわれます。上京した名古屋人が文具店で「B紙ください」と言って通じない——という体験談は、もはや様式美です。

3. 机をつる【つくえをつる】=机を運ぶ

掃除の時間の号令「机つって〜!」。名古屋の小学生は全員これで通じますが、標準語では「机を運ぶ」。「つる(吊る)」は2人で持ち上げて運ぶニュアンスを含む、実に合理的な方言です。天井から吊るすわけではありません。

【日常生活編】家庭内に潜む隠れ名古屋弁

4. 鍵をかう【かぎをかう】=鍵をかける

「出かけるとき鍵かっといてね」。この「かう」=かける・支うは東海地方の定番方言。「鍵を買う」と誤解されて、「え、合鍵作るの?」となるのがお約束です。

5. ケッタ=自転車

名古屋の中高生の相棒「ケッタ」。「蹴った(=ペダルを蹴る)」由来といわれる、東海地方の代表的方言です。豪華版(?)の「ケッタマシーン」という言い方もあり、こちらは昭和〜平成の名古屋っ子の青春ワード。

6. まわしをする=準備をする

「早よ学校行くまわししやあ!」——朝の名古屋の家庭で飛び交うフレーズ。「まわし」=準備・支度です。相撲のまわしとは無関係。県外の人が名古屋の家庭にホームステイすると、最初に戸惑う言葉かもしれません。

7. ちんちん=(お湯などが)すごく熱い

「このお茶ちんちんだで気をつけやあ」。名古屋弁で「ちんちん」は激アツの意味。さらに熱いと「あっちんちん」に進化します。初めて聞く県外の人は一瞬フリーズしますが、由来は「チンチンに沸く」音のイメージとされ、極めて実用的な温度表現です。

8. ときんときん=鉛筆などが鋭く尖っている

削りたての鉛筆は「ときんときん」。標準語では「先が尖っている」としか言えないニュアンスを、擬態語一発で表現できる名古屋弁の傑作です。ちなみに尖りが足りないと「とっきんとっきんにして」と強調されます。

【会話編】名古屋人の口ぐせゾーン

9. えらい=疲れた・しんどい

「今日はでらえらいわ〜」は「今日はとても疲れた」の意味。名古屋弁の「えらい」は「偉い」ではなく「しんどい」です。「階段上ったらえらくてかんわ」と言うおばあちゃんは、自慢しているのではなく疲れています。

10. でら=とても・めちゃくちゃ

名古屋弁の強調表現の王様「でら」。「でらうまい」「でら混んどる」など現役で大活躍中です。「どえりゃあ」が縮まった形といわれ、若い世代では「でら」が主流。当メディアでも「でら」は公用語です。

11. 〜だもんで=〜だから

理由を説明するときの接続詞「だもんで」。「雨だもんで、ケッタやめてバスで行くわ」のように使います。ビジネスの場でもうっかり出てしまう、名古屋人の口ぐせ第1位級の方言です。

12. お値打ち【おねうち】=安くてお得

厳密には標準語にも存在しますが、使用頻度が名古屋だけ異常なのがこの言葉。名古屋人は「安い」より「お値打ち」を好みます。単に安いのではなく「品質に対して価格が優れている」という価値観を含む、名古屋の消費文化を象徴する一語です。

よくある質問(FAQ)

名古屋の人は本当に「みゃあ」と言いますか?

「〜みゃあ」「えびふりゃあ」はメディアが広めた誇張イメージで、日常でそのまま話す人はまれです。ただし年配の方の会話には「〜だがや」「〜してちょう」など、味わい深い名古屋弁が今も息づいています。

若い世代も名古屋弁を使いますか?

「でら」「〜だもんで」「ケッタ」「放課」あたりは若い世代でも現役です。特に「放課」「B紙」のような学校言葉は、方言と気づかないまま使い続けている人が多数派です。

名古屋弁と三河弁は違うのですか?

違います。名古屋を中心とする尾張地方の言葉が名古屋弁(尾張弁)、豊橋・岡崎など三河地方の言葉が三河弁で、「〜じゃん・だら・りん」は三河弁の代表格です。同じ愛知県内でも言葉の境界があります。

まとめ|あなたはいくつ「標準語だと思ってた」?

放課・B紙・机をつる・鍵をかう——学校や家庭で覚えた言葉ほど、方言だと気づかないもの。名古屋人のあなたはいくつ「え、これ方言だったの?」がありましたか?県外のあなたは、これで名古屋人との会話は完璧です。名古屋の文化ネタは「名古屋あるある」もあわせてどうぞ。でら面白いで、読んでってちょう。

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※方言の意味・用法は地域・世代により幅があります。本記事は名古屋(尾張地方)で広く使われる表現を地元目線でまとめたものです。情報は2026年7月時点。

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