名古屋には、味噌煮込みや台湾ラーメンと並んで、地元の人にすら意外と知られていない独自のラーメン系統があります。それが「好来系(こうらいけい)ラーメン」。1959年(昭和34年)創業の『好来』(現・総本家 好来道場)を源流に、暖簾分けだけで受け継がれてきた名古屋ローカルの味です。この記事では、好来系ラーメンの特徴・歴史から、源流「好来道場」、そして系譜を受け継ぐ名店までを徹底ガイドします。

この記事のポイント

  • 好来系は名古屋発祥のご当地ラーメン系統。鶏ガラ主体に魚介と根菜を煮込んだ白濁スープと極太メンマが特徴で、「薬膳ラーメン」とも呼ばれます。
  • 源流は千種区の「総本家 好来道場」(1959年創業・1日80食限定・昼のみ営業)。食べログ3.64の名店です。
  • 系譜の店は名古屋市内から春日井・津島まで9軒以上。サイズは「松・竹・寿」、味変は高麗人参酢が通の作法。

好来系ラーメンとは?どんな特徴がある?

好来系ラーメンとは、1959年に名古屋市千種区で楓彰(かえで・あきら)氏が創業した『好来』を元祖とするラーメンの系統です。フランチャイズではなく、修業した弟子・孫弟子への昔ながらの暖簾分けだけで受け継がれており、店ごとにメニューや味の個性が異なるのも面白いところです。

スープは鶏ガラ約7割+豚骨3割をベースに、カツオ・ムロアジなどの魚介、タマネギ・ニンジン・ニンニクといった根菜を6時間以上じっくり煮込んだ白濁スープ。漢方系の食材も一緒に炊くことから「薬膳ラーメン」と呼ばれることもあり、店名に「薬膳ラーメン」を掲げる店もあります。麺はやや太めのストレートが主流で、具はチャーシュー・メンマ・刻みネギの3点が基本。特に極太の自家製メンマを名物にする店が多いのが好来系らしさです。

サイズは「松・竹・寿」?注文方法と通の食べ方

好来系の多くの店では、メニューが「松・竹・寿」といった呼び方で並びます。源流の好来道場では「松」が基本(900円)、「竹」はメンマ多め、「寿」はチャーシュー多め(1,100円・チャーシュー7枚)。店によってはチャーシュー多めを「梅」と呼ぶところもあります。初めてなら、まず「松」からがおすすめです。

そして好来系ならではの作法が「高麗人参酢」での味変。卓上には高麗人参酢・ガーリックパウダー・自家製ラー油などが並び、麺を半分ほど食べたら高麗人参酢を回しかけるのが通の食べ方として知られています。まろやかなスープがキリッと引き締まり、一杯で二度おいしい構成です。

源流「総本家 好来道場」(千種区・吹上)

好来系の源流が、千種区春岡通の「総本家 好来道場」です。1959年創業の『好来』が前身で、現在は三代目が兄弟で営んでいます。三代目は元寿司職人で、和食のだしの技術を持ち込んだと言われる丁寧なスープが持ち味。1日80食限定・昼のみ営業のため、週末は早めの来店が安心です。

店名総本家 好来道場
住所愛知県名古屋市千種区春岡通6-1-16
営業時間11:00〜14:00(スープ切れ次第終了・1日80食限定)
定休日日曜(祝日の場合は営業)※最新の休業情報は要確認
アクセス地下鉄桜通線「吹上」駅1番出口から徒歩5分
食べログ3.64(好来道場)

系譜を受け継ぐ好来系の名店はどこ?

好来系の味は、名古屋市内から春日井・津島まで広がっています。2026年7月時点で営業を確認できた主な店がこちら(評価は食べログ点数)。

好陽軒(昭和区・桜山)— 極太メンマの筆頭株・3.68

好来系で最高評価を誇るのが桜山の好陽軒(食べログ3.68)。名物の極太メンマは迫力満点で、行列必至の人気店です。住所は昭和区広見町2-21-3、桜通線「桜山」駅7番出口から徒歩約8分。営業は11:00〜14:00の昼のみ、木曜・祝日休みです。

藤味亭 本店(中区・東別院)— 夜も食べられる貴重な一軒・3.58

昼のみ営業が多い好来系で、夜営業もある藤味亭 本店(3.58)は貴重な存在。住所は中区富士見町15-21、名城線「東別院」駅1番出口から徒歩5分。月〜土は11:00〜14:00と18:00〜20:00、日曜は昼のみです。

陣屋(北区・大曽根)— 1975年創業・著名人も通う・3.49

大曽根の陣屋(3.49)は1975年創業の暖簾分け店。住所は北区大曽根2-9-75、大曽根駅・名鉄「森下」駅から徒歩7分。木曜定休で、土日祝は夜営業(17:00〜19:45)もあります。

太陽(千種区・本山)— 学生に愛される一杯・3.51

本山の太陽(3.51)は、手頃な価格で学生にも愛される店。住所は千種区楠元町1-53、東山線「本山」駅から徒歩5分。11:00〜14:00と17:00〜20:00の二部営業、水曜定休です。

薬膳ラーメン 本丸(西区・庄内通)— 朝ラーできる好来系・3.51

「薬膳ラーメン」を店名に掲げる本丸(3.51)は、朝9:30から15:00まで通し営業という珍しい店。朝ラーメンができる好来系はここくらいです。住所は西区香呑町6-10、鶴舞線「庄内通」駅から徒歩4分。

薬膳ラーメン 招福軒(北区)/好和亭(春日井)/味楽(緑区)/双葉(津島)

ほかにも、北区萩野通の招福軒(3.41)、好来道場で8年修業した店主が営む春日井・JR春日井駅近くの好和亭(3.51)、椎茸ラーメンが名物の緑区・味楽(3.39)、津島の和風ラーメンの老舗双葉(3.53)と、系譜は郊外にも広がっています。営業時間は昼のみ・二部制など店ごとに異なるため、来店前に各店の食べログ・SNSでの確認がおすすめです。

よくある質問(FAQ)

好来系ラーメンはなぜ「薬膳」と呼ばれる?

スープに根菜や漢方系の食材を一緒に煮込むことから「薬膳ラーメン」と呼ばれることがあります。見た目はこってりしていそうな白濁スープですが、飲み口はやさしくまろやかです。

初めて行くならどの店・どのメニュー?

まずは源流の「総本家 好来道場」か、最高評価の「好陽軒」がおすすめ。メニューは基本の「松」を頼み、麺を半分食べたら卓上の高麗人参酢で味変するのが定番の楽しみ方です。ただしどちらも昼のみ営業・売り切れ終いなので、早めの時間帯を狙いましょう。

まとめ|名古屋ラーメンの「ラスボス」を食べ歩こう

好来系ラーメンは、味噌でも台湾でもない、名古屋がひっそり育ててきた独自の系統です。源流の好来道場から極太メンマの好陽軒、朝ラーできる本丸まで、店ごとの個性を巡る食べ歩きも楽しめます。名古屋のラーメン全体を知りたい方は名古屋ラーメン徹底ガイド、愛知県内の市別まとめは愛知ラーメン特集もどうぞ。

出典:メシ通(総本家 好来道場 取材記事)Wikipedia(好来系ラーメン)/各店の食べログページ(2026年7月時点)

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